会員活動
再生可能エネルギーフォーラム土湯温泉
2017年09月13日
日本経済新聞 2017年9月3日の窓欄に、土湯温泉のエビ養殖事業が紹介されました
「土湯温泉・再生可能エネルギー・メール配信サービス」第五回
第三回・四回は、福幸プロジェクト5周年セミナーのご案内をお送りしました。
詳細は、こちらをご参照ください。
第5回メール配信サービス 目次
- バイナリー発電所・小水力発電所の2016年の稼働状況
- 2016年の両発電所見学者数
- エビ養殖事業の進展状況
- 土湯温泉協会からのお知らせ
- 経営支援NPOクラブからのご報告
「福幸プロジェクト5周年記念セミナー&交流会」
1.バイナリー発電所、小水力発電所の2016年の稼働状況
土湯温泉16号源泉バイナリー発電事業
2016年は第1種圧力容器の法定点検と16号源泉の浚渫を実施した期間のみが主な停止期間であったことから設備稼働率95%となった。その他の要因により若干の停止はあったものの大きな出力の低下などもなく順調に発電をしてる。2016年4月~2017年3月までの発電実績では当初想定値を大きく上回る発電状況となっている。来年度は法定点検として熱交換器の開放整備が予定されることから、相当の稼働停止になるが通年での運用効率を向上させ本年度と同等の発電量を得ることを目標とする。
発電開始後1年4か月が経過し、熱交換器(シェルアンドチューブ)にも汚れが見られ始め、発電効率の低下が懸念される。チューブ側の清掃とスケール除去も来年度の課題である。またバイナリー発電事業の過程で使用する冷却水を活用した小水力発電も計画を進めている。
土湯温泉町東鴉川小水力発電事業
昨年は2度の大型台風の直撃を受け1か月以上の発電停止となったことから、設備改善を図り、風水害に備えることとした。従来の遠隔監視システムに加え、遠隔制御機能と水路設備の監視カメラを導入した。これにより事務所内で取水設備の状況をモニタリングし、必要に応じて水門開閉や水車の調整を行っている。昨年度は、秋季の除塵に人手をかけていきましたが、今年度は3分の1ほどの現地出動で済みました。(除塵機は設置しておりません。)出動の回数が減っただけでなく、発電状況も改良されたため利用率も上がりました。
来年度は現状の設備を最大限に駆使して発電量アップに取り組んでまいります。
2.2016年の両発電所見学者数
2015年度 約2000人
2016年度 約2500人
海外の方につきましては県内での新エネルギー関係の来賓者に数多く訪れて頂きました。また震災関係の取材の方も数件ありました。
来年度は後述の「湯快な土湯温泉エビ養殖事業」と合わせてより多くの来訪者を受け入れたいと思います。
3.エビ養殖事業の進展状況
2016年5月に「第1回平成28年度地熱開発理解促進関連事業支援補助金」の採択を頂き事業を進めてきました。単年度事業のため事業費の獲得から設計、許認可申請及び建設までを非常にタイトな工程となりましたが2017年3月、養殖場の建設完了を迎えることができました。
本事業は総事業費1.5億円で建設工事(土木・配管・電気等)を地元の企業に依頼し建設致しました。震災復興から創成へと向けた全国的にも珍しいバイナリー発電所の温泉熱を利用した事業です。
随所に新たな試みが組み込まれた温泉熱利用型養殖施設となっています。
施設は水槽施設と地熱利活用施設の2つの施設でできています。今後に予定する視察・見学については地熱利活用施設の実お受けすることとなります。(※水槽施設は非公開)
本事業ではバイナリー発電所の体験学習施設も建設致しました。こちらは発電後の温泉管埋設による無散水型ロードヒーティング機能を有しており、展望デッキもございます。産業観光施設であるバイナリー発電所をより安全にご覧いただけるようになりました。
現在土湯温泉では温泉の入浴利用だけでなく、バイナリー発電による地熱1次利用及びカスケード(2次)利用として体験学習施設(熱直接利用)と養殖施設(温泉直接利用・温泉熱利用)等他種多様な地熱利用を進めています。
ぜひ、土湯温泉に足を運んでいただき、次世代の温泉文化を体験して頂ければと思います。
エビ養殖事業の完成予想図
真ん中に流れるのは、荒川。右上端にバイナリー発電所。
左下端の建物は、エビ養殖施設。
バイナリー発電所の体験学習施設に通じる見学用通路
積雪期でも見学できるよう通路の下は地熱発電の温水を排水利用し融雪している。
左端の建物は、バイナリー発電所に隣接する地熱体験学習施設。
4.土湯温泉協会からのお知らせ
土湯温泉町の若手後継者らが昨年9月に土湯温泉観光協会の諮問機関として土湯温泉ルネサンス協議会(会長 加藤貴之)を設立し、新しいまちづくり構想事業をスタートさせました。協議会には、事業改革ブランディング委員会、都市再生ソフト開発委員会、常にある創生委員会の3委員会があり、それぞれが既存のまちづくり活動を踏まえながら新たな事業に挑戦しています。
土湯温泉観光協会では平成29年2月に「若旦那図鑑」を共に育ててきた福島学院大学とまちづくりに関する相互協力協定を締結しました。この相互協力で若者目線のアイデアを取り入れながら空き家の利活用やイベント企画など温泉地のイノベーションを進めています。
5.経営支援NPOクラブからのご報告「福幸プロジェクト5周年記念セミナー&交流会」
記念セミナーの背景と目的
当NPOでは東北大震災発生以来福島県にたいしては、「福幸プロジェクト」(後記URLご参照)と名付け2011年6月より3つのテーマ、「農業(販路開拓)」「温泉まちづくり」「再生エネルギー先駆けの地」で取り組んでまいりました。
この5年間をふり返り、「新生福島創生」への行動にむけ更に交流・連携を深めるため記念事業を開催しましたので概要をご報告します。
本事業は、復興庁・「新しい東北」官民連携推進協議会の「新しい東北」連携セミナー制度を活用し開催、連携した団体の方々、一般の団体、個人、NPO関係者が参加しました。
記念セミナーの構成
[第1部] 講演会
・高宮福島県会議員 挨拶
・オーガニックふくしま安達 関 代表
「有機農業で目指す福島の復興」
・ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会 武藤理事長
「災害からの自立復興を目指す取組み」
・クールアグリ 大野代表理事
「新しい農業のカタチをつくる」
・元気アップつちゆ 加藤代表取締役
「再エネ活用による土湯温泉のまちづくり」
・産業技術総合研究所・福島再生可能エネルギー研究所 坂西所長代理
「福島・東北復興に向けた再生可能エネルギーの役割」
・復興庁総合政策班 久保田参事官
「新しい東北の創造に向けた官民連携の取組みについて」
[第2部] 展示会
[第3部] 交流会
開催日時・場所等
2017年2月10日13:00~18:00 東京都千代田区平河町 都道府県会館
参加者:107名
[第1部] 講演会
高宮福島県会議員 挨拶
解決すべき課題の多い福島県を「ピンチをチャンスに」の精神で改革していきたいとの力強い開会挨拶がありました。
オーガニックふくしま安達 関 代表
「有機農業で目指す福島の復興」
有機農業への挑戦を仲間たちと続けている様子をいろいろな角度から説明していただいた。当初は、生産物の輸送を専門家に委託し、首都圏での顧客獲得を図るというビジネスモデルを開発したが、現在は、地産地消型のモデルに転換しながら風評被害からの脱皮も図っている。来年度以降も有機農業の推進に力を注いでいるオーガニックふくしま安達の首都圏での野菜パック販売、ツアー訪問も継続の方針。
ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会 武藤理事長
「災害からの自立復興を目指す取組み」
会員200名を超えるNPO法人「ゆうきの里東和」は、地域の自立復興を目指して、様々な事業を手掛けており、農業だけではなく、加工品の製造販売、肥料の製造販売、イベントの開催、農家民宿の経営。そして「道の駅東和」の運営も行っています。
さらに他の地域からの農業定住希望者に、1年間の農業指導を衣食住の心配なしに提供する活動も10年以上続けており、その結果20名を超える新たな住民が東和に移り住み、営農を開始ました。特筆すべきは、この人たちが震災のあとも誰一人この地を去る人が出なかったということは、感激的で特筆に値する。
クールアグリ 大野代表理事
「新しい農業のカタチをつくる」
クールアグリは演題通り、若い感性で「クールアグリ」「新しい農業のカタチ」というキャッチフレーズで農業を見つめなおそうとしている福島の青年たちが2015年3月に設立した一般社団法人。
農業をたんに生産する場だけではなく、人々が交流する場ともとらえようと、様々なイベントを企画、開催している。果樹園ツアー、農園バーベキューなど、家族が自然の中で一日が楽しく集うことにできる場を提供しています。
元気アップつちゆ 加藤代表取締役
「再エネ活用による土湯温泉のまちづくり」
大震災で壊滅的な被害を受けた山間の人口わずか400人の温泉町に、総額10億円を超える発電事業を起こしたのが福島市の土湯温泉。小水力と温泉熱バイナリ―発電事業をベースに次々と新しいアイデアでこの地区再生整備を進めている状況を株式会社元気アップつちゆの加藤代表取締役からお話しいただきました。
大震災による損傷で廃業したホテル・旅館の建物・跡地等を利用して観光交流センター・大駐車場の整備、町おこしセンターの開設、ランドマークとなる大公衆浴場の建設などたくましい復興力を感じさせる内容でした。さらにバイナリー発電の冷却水排水を利用して「湯快な温泉エビ養殖事業」に着手しています。
年3000人の来訪者を期待しているということで新しい温泉地に見学をかね皆様の訪問に期待。
産業技術総合研究所・福島再生可能エネルギー研究所 坂西所長代理
「福島・東北復興に向けた再生可能エネルギーの役割」
福島の地に期待を担って設立された産総研福島再生可能エネルギー研究所坂西所長代理から、福島再生可能エネルギー研究所が行っている研究開発項目を懇切丁寧に解説していただいた。またこうした研究から生まれたシーズも毎年冊子にまとめられ、産業界に広く紹介されており、こうしたシーズの活用を図ることもNPOとして一つのミッションと考える。
坂西所長代理様は佐賀久留米の出身で、「明治維新の時代佐賀久留米から。多くの武士が郡山市に入植して安積地区の開発に尽し、その縁もあって、郡山市と久留米市は姉妹都市の関係にある」と紹介、こうした話は、このようなセミナー、交流会があってのことと感じました。
復興庁総合政策班 久保田参事官
「新しい東北の創造に向けた官民連携の取組みについて」
復興庁久保田参事官が、この大震災復興を契機に「新しい東北の創造」を目指して復興庁が取り組んでいる施策のコンセプトと具体的な展開について、実例を交えてお話しされた。「新しい東北」官民連携推進協議会をそのプラットフォームとして、「コミュニティ形成を支える仕組み」と「ビジネスを支える仕組み」を2本の柱として「先導モデル」、
「復興・創生顕彰制度」の実施など身近に感じる内容でした。
今回のイベントは、この「新しい東北」官民連携推進協議会のセミナー連携制度を活用しています。
[第2部] 展示会
このセミナー&交流会に参加されたところを中心に福幸プロジェクトで連携した各団体・組織のポスター、パンフレット、説明資料、さらには生産しているものの展示を行い、講演者及びその関係の方々に説明をしていただきました。
[第3部] 交流会
4時15分からは、交流会を開催、約70名の参加者をいただきました。
交流会では経営支援NPOが支援している演奏グループ「エル・マジェスタ」のボランティア演奏もあり、初めて出会った参加者同士が歓談、意見交換、情報交換され、大きな効果があったと思います。
半日という短い時間でしたが、参加者の皆様の東北復興、福島復興の熱意が伝わる交流会で、我々の予想を上回る評価を参加者の方々から頂き主催者のNPOとしては感謝感激でした。
「土湯温泉・再生可能エネルギー・メール配信サービス」第二回
昨年11月4日、5日に福島市で開催された「再生可能エネルギーフォーラム・土湯温泉2015」に参加された皆様へのメール配信サービスです。
今回は第二回配信ですが、土湯での再生エネルギーの推進状況につき今後も時折メール配信させていただきます。
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株式会社 元気アップつちゆ
特定非営利活動法人 経営支援NPOクラブ
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1.現在の小水力、バイナリー発電の稼働状況
(1)東鴉川小水力発電所
砂防堰堤を活用した小水力発電所ということで今年は数有多くの台風の影響により、取水設備が土砂により埋没してしまいました。復旧のため、約1か月半の発電停止を余儀なくされてしまいました。
遠隔制御・監視カメラを設置しようとしている最中のトラブルであったことが悔やまれます。現在、秋季に入り水量も減少したため、送電線側の要因により停電期間に合わせて改造を実施しています。
除塵対策、監視体制も強化しましたので、また来年に向けて保守計画を立てていきたいと思います。災害の状況や復旧までの流れなどについては、ぜひご視察を頂きご案内させていただきたく存じます。
申し込みは(株)元気アップつちゆ(024-594-5037又はinfo@genkiuptcy.jp) まで宜しくお願い致します。
(2)16号源泉バイナリ―発電所
バイナリ―発電所については昨年の11月の竣工から間もなく1年を迎えます。7月に実施した第1種圧力容器(汽水分離機器)の開放整備・性能検査以降、停止がほとんどなく、非常に好調でございます。日々の運転状況については、発電設備・資源ともに安定してい ます。東北の国立公園内に位置しておりますので、冬季間の外気温・気圧変化と源泉の状態には注意していきたいと思います。2017年の7月までは法定点検がありませんので、基本的には稼働中の発電所をご覧いただけるかと思います。なお、冬期間は積雪などにより現地へのアクセスが困難になるため、現地視察は実施しておりません。
温泉町内で会場を手配した講演会やワークショップなどは引き続き受け入れる予定です。
2.平成28年度地熱開発理解促進関連事業補助金(ハード事業)
「湯快な土湯温泉エビ養殖事業」の進行状況
経済産業省(東北経済産業局)へ「第1回平成28年度地熱開発理解促進関連事業補助金」の補助金申請を致しました。事業名「湯快な土湯温泉エビ養殖事業」で補助金上限の1.8億円採択を頂きました。
現在は交付金額1.5億円で事業を進めています。補助率は10分の10となります。本事業は2つの事業からなり、本事業では既存の16号源泉バイナリー発電所の体験学習施設と淡水テナガエビの養殖施設を整備し、熱水の利活用と地熱開発の理解を促進させます。
体験学習施設では源泉地域一帯をフィールドとした学習が可能となる環境整備とバイナリー発電所正面の斜面に温泉配管による融雪機能を完備した展望デッキで行います。これには温泉の安定供給のために放流されている配湯を使用し融雪を実施します。季節を問わず安全に施設見学ができるようにとの思いが込められております。福島市の「次世代エネルギーパーク計画」と合わせて、広く地域市民をはじめ多くの方に温泉バイナリー発電施設をご覧いただきたいと思います。
将来的には源泉地域を大きな観光拠点とし、県内外からの教育旅行誘客に貢献できればと思います。
エビの養殖事業については、源泉地域内の約360平米の中に50トン分の養殖設備を導入致します。許認可規制が厳しい地域でございますので、開発の面積は大きくありませんが土湯温泉の新しい観光資源化を目標とします。
こちらも温泉供給の際に発生する廃湯を直接または熱交換利用します。将来的には温泉町内にエビの釣り堀を建設し、通年で誘客できる施設を整備します。積雪などにより遊ぶ場所が少なくなる冬期間の観光スポットになればと思います。
3.エネルギーを有効活用するエコ温泉地を目指して
土湯温泉では東日本大震災及び原発事故以降に地域の自然資源を活用した小水力発電と温泉バイナリー発電に取り組んで参りました。今後はより低温の温泉熱にも着目し賢く温泉と関わりあっていければと思います。今年度の熱水利活用事業では、「発電に活用できな い、もしくは発電後の温泉」レベルの温泉熱活用に取り組んで参ります。源泉かけ流しで直接熱利用をする展望デッキと熱交換器により他の流体を加温する養殖事業が実施されます。「多種多様な温泉活用法が見れる温泉観光地」を目指します。
4.本年当初から現在までの両発電所の見学者累計
(株)元気アップつちゆでは昨年、約2000名に発電所の申し込みを頂きました。今年度は専門職員が施設案内をする視察にバージョンアップしただけでなく、より専門的内容に即した研修プログラムを実施しています。また土湯温泉観光協会でも団体や各種環境学習に 対応する地熱体験ツアーなどを実施しています。この様に多種多様なご来訪ニーズに応じてコンテンツを提供できる体制を整えております。
申込方法や窓口、実施内容の違いが分かりづらくなってしまい、ご不便をおかけいたしておりますが、今後改善していきたいと思います。
また来年以降もご提供できるコンテンツを改良・充実させていく予定でございますので、乞うご期待!
5.土湯温泉からのお知らせ
若旦那図鑑 / BAR005
土湯温泉といえば、再生可能エネルギーの他にも「若旦那図鑑」がございます。こちらは震災後に福島の若者の姿を全国に発信すべく、福島学院大学の学生らと製作したフリーペーパーでございます。
実はこの5人の若旦那ですが、「月刊シルフ」という雑誌の「土湯温泉若旦那図鑑」の中で漫画化されています。(福島市内の書店では絶賛販売中です)。
現在は県北地域の4温泉地の若旦那による「若旦那連合」としての取り組みも実施しております。
そんな土湯温泉の若旦那達でございますが、土湯温泉の夜の活気を取り戻すべく「BAR005(通称、若旦那バー)」を11月から始めました。
営業時間は午後9時から12時(ラストオーダー11:30)ということで、各旅館の若旦那達が持ち回りで営業致します。定休日は不定休となりますが、土湯温泉にお越しの際はぜひ、若旦那に会いに行ってみてはいかがでしょうか。(不定休となり、定休日および担当若旦那は店舗前の看板をご覧ください)
土湯温泉観光案内
土湯温泉観光協会ホームページ(https://www.tcy.jp/)をご覧ください。
再生可能エネルギー視察ツアーのご案内もあります。
6.経営支援NPOクラブ・再生エネルギー関連事項のご報告
(1)地中熱システム 一番町笹田ビル見学
NPO法人・地中熱利用促進協会理事長の笹田政克氏の案内で、都心で初めて地中熱ヒートポンプを本格的に導入したオフィスビル「一番町笹田ビル」をNPO・スマートコミュニティ研究会有志で見学しました。
笹田氏は、昨年NPOクラブが開催した「再生可能エネルギーフォーラム土湯2015」に参加され、そのご縁で見学したもの。笹田氏は、もと産総研で地中熱を研究していた技術者で、退職後、上記NPO法人を設立、さらにお父上から引き継いだ「笹田ビル」に地中熱 システムを導入されました。
地下約75メートルでは、地中熱が夏冬一定に約15度Cに保たれていることを利用し、ヒートポンプを利用し夏は冷房に冬は暖房に併用し、空調コストが地中熱を利用した部分では、年間49%省エネとなっています。
笹田ビルは、平面積約100㎡の5階建てで1~3階を貸室に4、5階を自宅に使っていますが、築20年の笹田ビルは、もともとは通常の空気熱源のヒートポンプを使ったタイプの空調システムを付けていたのを老朽化したため、それを機に2008年11月に地中熱ヒート ポンプシステムに切り替えました
ビル前の駐車場スペースをボーリングし、長さ75mの地中熱交換器(U字管ダブル)を8本、地下に埋めており。媒体は不凍液を入れた普通の水で、ある一定のスピードの水流をつくりだすことで地中の熱を採取しています。
駐車場は狭いので、8本を入れると間隔が狭く熱交換効率が落ちるため、少し斜めにするなど、工夫されています。しかし、この規模では、ビル1棟分の空調をまかなうには不十分で、4、5階は、地中熱を利用できず通常の空調システムを採用しています。
いずれにせよ都会の中で地中熱利用のエコシスムを自社ビルで実現し、実績データを積み上げられ、NPO法人・地中熱利用促進協議会を立ち上げられた笹田理事長の熱意と実行力に見学者一同感服し、我々NPOとしてもアメリカ、中国、スエーデン等に比し大幅に 遅れている我が国の地中熱利用促進の必要性を痛感しました。
当NPOとしても大都市における地中熱利用促進に努力してまいりたいと考えます。
詳細情報は、地中熱利用促進協議会URL:http://www.geohpaj.orgを参照ください。
(2)「新生福島創生支援セミナー ~福幸PJ 5周年~」
3・11からの活動と、さらなる連携を目指して~1)セミナー開催の趣旨NPO法人・経営支援NPOクラブが2011年6月に福島復興支援を目的に「福幸プロジェクト」を立ち上げてから早くも5年が過ぎました。
この間、風評被害の影響を受けた農業生産者に対する支援、大震災と原発事故によって大幅な宿泊客の減少に見舞われた土湯温泉の集客支援、そして復興に立ち上がる福島の再生可能エネルギー導入促進に関する支援を試行錯誤しながらも、少しずつ活動範囲を広げ、継続してまいりました。この間多くの組織、団体と関係を結ぶことができるようになったことは大きな収穫であります。
しかしながら、一方で復興はまだまだ道半ばであり、関係する方々がさらに交流の輪を広げて活動を風化させることなく、継続していくことが、重要な課題になってきています。ここで、これまで支援活動で個々にそれぞれ関係してきた方々からお話をいただき、一緒になって5年間の活動を振り返り、改めて交流を深めることは意義深いものがあります。
ちょうど今、福島復興の新しい動き「ふくしま新生への挑戦」が官民一体となって始まりつつあります。福島を再生可能エネルギーや医療機器等の産業集積地にする構想や「オーガニックランドふくしま」計画、若い農業生産者を中心とする「6次化を超える新しい農業」を目指す取り組みが動き始めました。 これからの「福幸プロジェクト」の活動は、これらの新しい動きに合わせて、我々の組織力を生かした活動に発展させていくことが求
められています。そして、関係する人々がさらに交流を深め、連携を強めることができるよう、講演会に引き続き、交流会を設け、より緊密な連携を深めてともに進む決意を表明したいと考えています。
2)セミナーの概要(計画)
2.1 開催日時 2017.2.10(金) 13:00-16:45
2.2 開催場所 都道府県会館(東京都千代田区)
2.3 参加人員 約100名
2.4 セミナー講師(予定)
関元弘・OFA代表、大野栄峰・大野農園代表、武藤一夫・ゆうきの里東和理事長
加藤勝一・元気アップつちゆ代表取締役ほか復興庁、郡山産総研に講師の派遣をお願いする予定。
(本セミナーは、「新しい東北」官民連携推進協議会の助成を得て開催いたします)
本メール配信に対するご意見・ご要望を是非お聞かせ下さい。
あて先 Email: tsuchiyu@ka-npom.com
「土湯温泉・再生可能エネルギーメルマガ編集委員会」
((株)元気アップつちゆ、経営支援NPOクラブ)
(株)元気アップつちゆ
URL:https://genkiuptcy.com/
特定非営利活動法人 経営支援NPOクラブ
URL:http://ka-npo.com/
「土湯温泉・再生可能エネルギー・メール配信サービス」第一回
昨年11月4日、5日に福島市で開催された「再生可能エネルギーフォー
ラム・土湯温泉2015」に参加された皆様へのメール配信サービスです。
今回は第一回配信ですが、土湯での再生エネルギーの推進状況につき
今後も時折メール配信させていただきます。
※「再生可能エネルギーフォーラム・土湯温泉2015」報告書
http://ka-npo.com/tsuchiyu/pdf/report201607.pdf
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株式会社 元気アップつちゆ
特定非営利活動法人 経営支援NPOクラブ
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1.株式会社元気アップつちゆ・バイナリー、小水力発電状況
昨年末の稼働開始以来の発電状況下記の通りです。
小水力発電
2015年度は竣工初年度でありながら、歴史的な渇水と洪水を経験し
ました。他にも水車機械の調整や保守管理、季節ごとの河川漂流物
への対策に追われました。全くゼロからのトライアンドエラーの繰
り返しで、一つ課題をクリアするとまた新しい課題が現れ続け、
初年度ながらも季節・天気に応じたトラブル対処法をしっかり実践
できた一年でした。結果的に数多くの知見を獲得することができと
考えます。最終的な設備稼働率は約50%程度でした。
バイナリー発電
2015年11月竣工後、6月末までの7か月間の設備稼働率は約95%と予想を大きく上回る結果となりました。7月は源泉井戸の浚渫(しゅんせつ:ピグで井戸を清掃すること)や蒸気生産設備のセパレーター(第1種圧力容器、労働基準安全法)の整備を実施し約10日間発電を停止致しました。今後は来年度の定期検査まで稼働を継続する予定です。
資源や設備の取り扱いにも慣れ、停電などのトラブル発生時の対応も問題なく対処しています。水力発電を先行して施していたので、機械制御及び流体の取り扱いなどの経験を生かせました。
2.再生可能エネルギー技術研修プログラム(オーダーメイド講座)の実施
前述の発電事業の実施過程での知見をもとに再生可能エネルギー研修プログラム(小水力・バイナリー)を作成致します。内容は生可能エネルギースキル標準(GPSS,経済産業省2014年)に基づき作成し、1コマ120分(料金5万円)となります。事業化における合意形成、事業計画、資金計画やコンプライアンス、発電機導入後の運転・保守管理など項目に応じて専門担当者が講習致します。
3.[ふくのかぜ」ふくしま発小型風力発電実証化試験機5キロワット完成
北芝電機、大島工業、ランプハウスによる事業化コンソーシアムが福島市の「道の駅つちゆ」に小型風力発電機(縦軸式)の試験器を設置しました。この風車は1年間の実証実験を行うために導入されました。縦軸型ということで従来の風車(水平軸型)と異なり、風切り音が発生しないため、静音性に優れているそうです。この風車を何度か見に行きましたが、自分が漕いでいる自転車の音程度の音しかでておらず、非常に驚きました。土湯温泉周辺へお越しの際にはぜひ一度ご覧ください。
4.NHK 朝の番組「あさイチ(毎月~金、午前8時15分~9時54)」で土湯温泉が放映!
7月29日(金)に当日土湯に現地スタジオを設営し、有働アナウンサー、イノッチが土湯温泉から土湯の現況をリポートし、温泉旅館の若旦那衆も出演しました。
5.土湯温泉観光案内
土湯温泉観光協会ホームページ(https://www.tcy.jp/)をご覧ください。
再生可能エネルギー視察ツアーのご案内もあります。
本メール配信に対するご意見・ご要望を是非お聞かせ下さい。
あて先 Email: tsuchiyu@ka-npom.com
「土湯温泉・再生可能エネルギーメルマガ編集委員会」
((株)元気アップつちゆ、経営支援NPOクラブ)
(株)元気アップつちゆ
URL:https://genkiuptcy.com/
特定非営利活動法人 経営支援NPOクラブ
URL:https://ka-npo.com/